略歴

YURUKAWAFUU
光彫り作家 ゆるかわふう

Profile
1980年 大阪府出身
2006年 東京藝術大学美術学部建築科卒業
2008年 東京藝術大学大学院美術研究科芸術学(美術解剖学)修了

《主な活動履歴》
2008年 グループ展 「美術解剖学展 vol.1」@東京
2009年 グループ展 「美術解剖学展 vol.2」@東京
2015年 個展 　　 第2回湯河原真鶴アート散歩参加 @神奈川
2016年 グループ展 「exhibition IBA」@3331アーツ千代田 東京
2016年 個展 　　 第3回湯河原真鶴アート散歩参加 @神奈川
2017年 個展 　　 第4回湯河原真鶴アート散歩参加 @神奈川
2018年 個展 　　 湯河原梅林「梅の宴」企画展示 神奈川
2018年 個展 　　 現代美術作家展 @町立湯河原美術館 神奈川
2018年 個展 　　第5回湯河原真鶴アート散歩参加 @神奈川
2019年 イベント 狂言師大藏彌太郎千虎 舞台展示 神奈川
2019年 個展 　　 湯河原梅林「梅の宴」企画展示 @幕山公園 神奈川

《テレビ》
テレビ東京「ココロのエンジン」 2018年6月10日
NHK総合 「おはよう日本 関東甲信越」 2018年12月1日

Statement

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。」

言わずと知れた『方丈記』の冒頭部分です。万物は流れ、泡のように浮かんでは消えていく。
私が出会った作品素材（スタイロフォーム）は、小さな泡が無数に集まってできた建築用断熱材です。
ある日、たまたまその背後から白い光を透過させてみると、鮮やかな青色が立ち現れるのに驚きました。

工業製品から放たれるその青い光は、現代的でありながらも、
何処までも遠く、深い場所から発せられる光の波長のように感じられました。
それは海や空の色でもあります。

作品に描かれる宇宙や空、深海などの風景は、近代以前は神話の世界でした。
しかし、科学技術の発達によって簡単に大空を旅し、
何億光年先の銀河まで観測できるようになった私たちに、
そのような世界は残っているでしょうか。

「私」という泡の一粒。その薄い膜の向こうから青い光が差し込む時、私は溶けて、消えていく。
そして、深層流（DEEP CURRENT)を漂いながら、出会いの中に渦をなし、また泡となって生まれいづる。
その弛みなく流れる広大な風景を垣間見るため、暗闇の部屋の片隅に、ぼっと開けた四角い窓が私の作品となります。