Fragments 2022 - 断片 -
2022.2.28.Mon - 3.5.Sat
12:30-19:30*
*3.5.Sat until 17:00
えり子 木村 紘子 西野 瑠華 晴智 ありさ
楓月 まなみ 松山 彩実 渡 芳樹 lili yama_collage
日常的な生活のなかで“断片”がどのような状況下で生起するか想像してみると、まず一つは物体が壊れて散らばったときで、破壊という行為を必ず伴って誕生します。あるいは、記憶など目に見えない抽象的なものの全体から一部分を抽出したり、いくつもの部分をつないで再構築した新たな物体を指すこともあります。そして、あらゆる時と場合においても、「破壊」されて放出された「断片」から「再構築」が行われています。21世紀初頭から急速に発達したインターネットをはじめとする新しいメディアの普及でも、様々な問題を抱えながらも全体の媒体や枠組みの一部を転換させ、破壊と再構築を繰り返しながら数年前までは私たちが想像もできなかった世界を創り出しています。
アートの領野においても、例えば膨大なアイデアを凝縮してできた作品があり、その作品=断片的な物体から多様なビジョンをそれぞれ想起することで異なる全体像がつくられていきます。あらゆるアートシーンでイメージの断片が連鎖して、破壊と再構築を繰り返しながら創出された新たなイメージはアート全体を形成する重要な媒体となっていくでしょう。
本展覧会では、アートポイント選抜による9人の若手及び中堅作家たちの多種多様な表現スタイル、個人の内面で紡ぎだされるイメージや世界観を現代社会の時世の断片“Fragments”として捉え、現在のアートシーンを形づくる集塊として展観したいと考えています。
The exhibition title “Fragments” is derived from the Latin word meaning “broken piece” which represents crumbs and scraps.
First of all, we can imagine a situation in which they occur in everyday life when objects are broken and scattered. It is always born with the act of destruction. In other cases, they point to new objects extracted partially from the whole of invisible abstract thing such as a memory, or reconstructed by connecting several parts. Depend on any time and occasions, the “reconstruction” is being carried out from “fragments” released by the “destruction”. Even the spread of new media, commencing with the Internet, which has developed rapidly since the early 21st century, While having problems, we create a world we could not imagine a few years ago due to change parts of the whole medium and framework, and to repeat a destroy and a rebuild.
For example, in the field of art, according to recall a variety of visions from each works signify a fragmentary object created by condensing a huge amount of ideas, a different overall picture will be made. In every art scene, fragments of images are linked, and brand-new images originated by the loop of the breaking and the reassenbly will become an important medium that forms the whole art.
In this exhibition, we capture a variety of expression styles of 9 selected artists, and images and world-views weaved from the inside of individuals as the “Fragments” of the changing era in modern society.
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えり子
Eriko1992 千葉県出身
2011 武蔵野美術大学基礎デザイン学科 入学
2014–2015 ヘルシンキ アールト大学
2016 武蔵野美術大学 基礎デザイン学科 卒業
2017–2019 武蔵野美術大学大学院 デザイン専攻2021 個展 "wind-scape"
Spiral Independent Creators Festival 22 出展2019 武蔵野美術大学大学院 修了制作展 優秀賞受賞
池袋アートギャザリング IAG大賞受賞2016 武蔵野美術大学 卒業制作展 学科賞受賞
公募展 TETSUSON 2016風にそよぐ草原や水面のきらめき、自然の生動する風景に私は惹かれます。一見、ただ同じ動きが繰り返されているような風景も、その草や反射の光は毎度微妙に異なっており、ひとつとして同じ動きはありません。そんな「一回性の集まったリズム」をテーマに制作しています。
常に生成と消滅を繰り返すこのリズムは、一度きりを重ねて生き、やがて消えていく自身の存在と共鳴するように思います。リンク : https://linktr.ee/iameriko
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木村 紘子
Hiroko KIMURA2017年 グループ展 新進芸術家選抜展 FAUSS つくば美術館
2018年 個展「未来の記憶」 名勝大乗院庭園文化館
2019年 真鶴アート提灯プロジェクト 参加
2019年 ライヴペイント「未来の記憶」 奈良教育大学講堂前
2019年 個展「未来の記憶Ⅱ」 名勝大乗院庭園文化館
2020年 真鶴アート提灯プロジェクト 参加
2020年 新春アートフェスティバル ホテルニューオータニ博多
他、グループ展多数参加私の作品コンセプトは、「線のもつ生命力と非干渉性」です。ここでいう、非干渉性とは平面の向こう側の空間とこちら側の私たちが生きる現実世界の空間での出来事、および精神が交わりをもたないことを示します。そして、それらの線が循環する輪郭線の生みだす生命体を総じて「トモダチ」と、呼びます(以降、「トモダチ」を「彼ら」と呼びます)。「トモダチ」と呼ぶ理由は、数式でのX(エックス)と似た役割です。
「友達」という日本語は一体、何を基準に何処までの信頼関係を表す指標なのでしょう。文化や風習、生い立ちによる価値観の違いを分かち合い、或いは見ぬ振りをして築くその関係性を私は未だに解明出来ずにいます。それは、私という存在にとっては未知なる輝やかしい異物なのです。このとき、幼い頃から目の前に現れ続けている未知の生命体がX(エックス)、すなわち「トモダチ」と繋がったのです。
「彼ら」と私の出会いは物心ついたばかりの頃に遡ります。「彼ら」は家中のあらゆる壁の中に出現しました。美しい線が放つ生命体。やがて、「彼ら」は家の外に出ても、地面やノートの端などのあらゆる平面上に存在するようになりました。私にしか視えない、不思議な生命力のある線の姿で。しかし、「彼ら」は目を離した隙に通り過ぎてしまいます。二度と巡っては来ないたった一度きりのものです。だから、この一瞬を惜しんで筆を平面上に記録します。巡り合う「彼ら」を記録し続ける行為は「彼ら」と「彼ら」の見る世界を描くことで私が他の人間と繋がる、社会で生きていく手立てでもあります。「彼ら」は私にとって隣人であり、遥かなる他者なのです。
「彼ら」の日常の記録を発信することを通して、巡り合う人々に彼らの存在を表現したいのです。 -
西野 瑠華
Ruka Nishino1996 福井県に生まれる
2014 大阪芸術大学芸術学部工芸学科入学
2018 平成29年度大阪芸術大学卒業制作展 学科賞受賞
2018 大阪芸術大学芸術学部工芸学科ガラス工芸コース卒業
2018 富山ガラス造形研究所研究科入学
2020 富山ガラス造形研究所 卒業制作展 2020 特別審査員賞受賞
2020 富山ガラス造形研究所研究科卒業
2020 第8回現代ガラス展in山陽小野田 医療法人 健仁会賞受賞
2020 愛知県立芸術大学 非常勤講師 -
晴智 ありさ
Arisa Haruchi1993年 群馬県生まれ
2014年 東日本デザイン&コンピュータ専門学校 アートクリエータコース卒業
在学中より作家活動を開始。卒業後、印刷会社で広告デザイナーとして勤務。
2018年秋に退職し作家活動・グラフィックデザイナー業に専念、現在に至る。
2016年 初個展「種の環-くさのわ-」/ギャラリーアートスープ
2017年 グループ展「Blanc et Noir 2017」/GALLERY ART POINT
2018年 大賞展「Life 2018」出展/GALLERY ART POINT
2019年 大賞展「Art Point Award 2019」上位入選/GALLERY ART POINT
2019年 個展「花の水槽で前夜彩」ギャラリープティシャンブル
2020年 金魚美抄展出展(石川/愛知/青森)
2020年 TATSUYA ART COMPETITION 2020/GALLERY龍屋
2021年 TatsuconSelection 2021 -Aichi-/GALLERY龍屋
2021年 ミニ個展「煌めきのかけら」/ギャラリーアートスープ
2021年 TATSUYA ART COMPETITION 2021/GALLERY龍屋私にとって金魚とは「心の拠り所」であり、心の内を表す鏡のような存在でもあり、またそれらは目指す作品の形でもあります。
金魚たちが魅せる人工物のような美しさ。花が魅せる自然が創り出した美しさ。
人間の心や魂のように芽吹き、咲き、枯れていく花を彼女たちは纏いながら、私たちの心の中を確かに見つめ、祈り、導こうと語りかけます。
言葉として発することができなかったものが破片となり、自身の心を突き刺す。
言葉を発しない金魚や花を通し、私たちの内なる声や心情を描き、昇華させます。 -
楓月 まなみ
Manami FUGETSU2017年 公募 第 62 回 新道展 佳作賞
公募 第 31 回 パリ国際サロン ドローイング・コンクール部門 入選
2018年 公募 第 78 回 美術文化展 損保ジャパン興亜美術財団賞
公募 第 63 回 新道展 佳作賞
グループ展 「BIBAIでアート&京都芸術大学教員とOB展」ギャラリー門馬
2019年 公募 第 79 回 美術文化展 新人賞
公募 第 64 回 新道展 協会賞
グループ展 「第 2 回バックボックス展」札幌市民ギャラリー
2020年 公募 第 21 回 日本・フランス現代美術世界展推薦部門 協賛賞クサカベ賞
公募 サロン・ドトーヌ 2020 入選
グループ展「新道展企画展 流動の形象の方へ」ギャラリーエッセ
グループ展「NewPoint vol.17」さいとうギャラリー
2021年 公募 第 65 回 新道展 佳作賞
グループ展「語る抽象画展 vol.12」アートコンプレックスセンター
個展「ひとえに―楓月まなみ小品展―」カフェ北都館ギャラリー
2022年 グループ展「NewPoint vol.19」さいとうギャラリー
他、グループ展多数参加自然界のあらゆるものは、生まれてから朽ちるまで様々な経験をしながら時を重ね命の層を作り出す。
その命の層は、その「ひとやもの」の個々の性質・性格・環境により様々な重なりを作り上げ、私たちの前に存在している。
その自然界にある「ひとやもの」から発せられる層の光と影が、密めやかにあるいは激しく融合しあい、新たな形へと私の中で創造されていく。
それをいくつかの技法を織り込みながら制作している。 -
松山 彩実
Matsuyama Ayami1993年 大阪生まれ
2018年 嵯峨美術大学大学院 芸術研究科(芸術専攻)造形絵画 修了 *2017年4月京都嵯峨芸術大学から嵯峨美術大学に変更
2015年 個展「絵画道場vol.65 私の中のカノジョたち」
2015年 京都嵯峨芸術大学(現嵯峨美術大学)内アートプレイスU2 (京都/京都)
2015年 グループ展「SAGA DASH2015」Art Space-MEISEI(京都/京都)
2015年 グループ展「IN TO THE PLACE」神戸ビエンナーレ大学作品(神戸/兵庫)
2016年 「第45回京都嵯峨美術大学制作展」京都市美術館 (京都/京都)
2016年 (教育後援会奨励賞・油画研究室賞 受賞)
2016年 グループ展「The extracted element 2016」Oギャラリーeyes(大阪/大阪)
2017年 [市展・京展80年記念 2016京展」 入選 京都市美術館(京都/京都)
2017年 グループ展「首里嵯峨ShuriSaga2017」沖縄国際映画祭連携企画 てんぶす那覇 (那覇/沖縄)
2017年 グループ展「山本冬彦選抜 全国若手作家東西交流展in京都」Galley Little House (京都/京都)
2017年 グループ展「セマンティックポートレイト5」 Oギャラリーeyes(大阪/大阪)
2018年 グループ展「LAVOZ 24th EXHIBTION」 京都市美術館 別館(京都/京都)
2021年 グループ展「人間やめたい展3」MEDIA SHOP Gallery(京都/京都)
他、グループ展多数参加学生時代は主に女性像をモチーフに、社会の中の女性の業や求められる役割、愛情表現のスタイルなどをアイロニカルに描くことによって、女性性という虚像と現実が織りなす社会的なアイコンを表出することを意図して制作をしていた。
しかし、その後社会人としての生活が日常となっていくにつれて、良くも悪くも自分自身がその社会的アイコンの中に取り込まれたような気がし、他人事に思い入れを持つような客観的視点を維持できなくなっていることに気付いた。
であればいっそのこと、どっぷりとアイコンとして浸っている中から見える世界を描いてみようと思うようになった。
日々の理不尽かとも思える時間や立場に追い立てられ、伝統的社会概念によるリア充要求的なものに責め苛まれる中で、現在の社会に生きるものとして悶々と実感している「キラキラとくすんでいる」ような世界観。
それらをフィルターから眺めるような感覚を表現したいと思っている。HP:aya0911miy.wwwbly.com
FB:https://www.facebook.com/ayami.matsuyama.52 -
渡 芳樹
Now Printing
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lili
2018年よりlili名義での活動を開始。
自然光やライティングによる空間の変化、影の表現を研究し、エモーショナルな空間表現を試みており、主に切り絵の技法を用いて行う。
近年は様々な素材を使用して、異質なもの同士を掛け合わせてみえてくる新しい視点をテーマに立体物も制作している。私がいつも制作する際にモチーフにしているものは、日常の中にある刹那にみる風景たちです。
誰もが見たことのある記憶の断片に、私の想像を掛け合わせながら作り上げていきます。
また私の作品は影も作品の一部として、鑑賞してもらうことを目的として展示をしています。
影は有限の証であり、切り絵に立体感を与えてくれます。
展示される場所ごとに少しずつ表情が変わる作品たちをお楽しみいただけたら幸いです。 -
yama_collage
1992.7.7 群馬県 桐生市
対比する素材を組み合わせ、調和や刺激をコラージュで表現しています。
一つ一つの素材から感じるひらめきを、分解・再構築し新しいひらめきを想像します。DESIGN FESTA vol.49 出展
UNKNOWN ASIA 2019 出展
DESIGN FESTA GALLERY 展 2019 出展
DESIGN FESTA GALLERY 展 2020 出展
エルスウェア紀行 CD ジャケット 製作
cross over in 台湾 出展
guest room CD ジャケット 制作
グループ展 BURGERS 出展
Preface l 出展
グループ展 「密」 出展
AAA gallery GREEN 展 出展
グループ展 BREAK TIME 出展
渋谷ストリームエクセルホテル東急 2021 個展
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