Art Point Picks
-
[ 1/100 アーキテクチュアルモデル,NY ]
建築家・デザイナーとして活躍する寺田尚樹が制作した、紙で出来た模型。1/100スケールで人や動物、家具、ビルや自転車などの多様なパーツががプレカットされた紙のシートが入っており、それらを切り離して配置することでジオラマを作る様に楽しむことができる。建築模型を彷彿とさせる形体や素材、サイズ感は、シンプルなのにユーモラスで可愛らしい。建築家になって街並をデザインしているような感覚で空間を創造していく面白さがあり、組み合わせていくにつれ他の模型とは違った面持ちでできあがっていく。単純にデフォルメされた要素だけで作られているためか、より自由な想像を持って眺めることができる。
View more
彼は2011年2月に新ブランド「テラダモケイ」を設立し、こういった紙による模型シリーズをたくさん生み出している。他の商品と合わせても無限に自分だけの世界を広げられる、創造性豊かな商品だ。 -
[ Rocca ]
N.Y.ADCシルバー賞、One SHOW、Tokyo ADC賞と世界の広告デザイン賞を次々と受賞したRocca(ロッカ)は六角形の新感覚のカードゲーム。カードには3種類の絵が描かれ、それぞれの面に次々とカードを重ねていくことを基本としてルールが考案されている。代表的な遊び方『ロッカタワー』では同じ絵柄同士を重ねていき、手札が早くなくなった者の勝利となるが、ゲームを進めていくうちに、並べられた平面のカードはブロックを積み上げた立体のように見えてくるから不思議だ。世界的なゲーム・デザイナーとして知られるアレックス・ランドルフ氏と親交の厚かったトゥルーリ氏は、ランドルフ氏のお墓参りに向かう前日、突然このカードゲームを思い付き、友人のデザイナー柿木原氏とRoccaを作り上げた。複雑に組み合っていくこのカードはトリックアートのような視覚的魅力が満載だ。
View more -
[ CULTURAL TIES ]
「CULTURAL TIES(カルチュラルタイ)」はロンドンのギャラリーオーナーが企画した「CULTURAL TIES PROJECT」から生まれた商品シリーズ。ネクタイの新しい可能性を追求したプロジェクトで、ジェフ・クーンズやマーク・クイン、ポール・デイビスなど、現代アーティストからイラストレーター、彫刻家といった多ジャンルのアーティストが参加。草間彌生や会田誠、ヤノベケンジ、大竹伸朗などの日本人アーティストも、オリジナリティに溢れるデザインを提供している。各300本限定製作、特製アクリルケース入り、シリアルナンバー入カード付きで販売中。イタリアの高級織物メーカーRATTI社により、ネクタイとしてのクオリティも確かなもの。裏には作家のサインが刺繍で施されている。 普段から何気なく着こなせそうなものから、ちょっと奇抜なものまでアーティストによってデザインは様々で、それぞれのアートをシーンに合わせて身につけてみてはどうだろう。
View more -
[ ピリエ ラウンドバスケット ]
20世紀を代表するポップアート界の巨匠、アンディ・ウォーホル。ウォーホルは同じ図版を大量に生産できるシルクスクリーン印刷を用いて、アメリカ資本主義が生み出した工業製品や有名人のポートレートをモチーフにした作品を数多く残した。その中でもあまりにも有名な『キャンベル・スープ缶』はスープ缶の記号性をあからさまにする表現を模索し、空き缶を重ねて描いたり、ラベルが破れた缶を描写し、人間的な情感をあらわすラベルがはがれると缶は何のニュアンスも持たない無機的、機械的な大量生産品の相をあからさまにしている。一方でウォーホルはモチーフにスープ缶を選んだ理由を「スープが好きだから」と淡々と話している。この『キャンベル・スープ缶』のプリントが施されたバスケットは、実用的なだけでなくインテリアとして気軽に楽しめるだろう。
View more -
[ Panton Chair ]
プラスチック一体成型という世界初の手法で、継ぎ目のない美しい流線形のフォルムを実現し、世界初のスタッキングの出来る椅子として有名な『パントンチェア』。21世紀の現在においても、20世紀のデザイン・アイコンとして強い印象を放つ傑作を生み出したヴェルナー・パントンは、東京オペラシティアートギャラリーにおける大規模な回顧展が記憶に新しい。その独特なフォルムとプラスチック素材ならではの豊富なカラー展開で見るものの目を常に楽しませてくれるパントンチェアは、時代時代でもっとも優れた素材を用いるというパントンのアイディアのもと、現在も新しい素材を取り入れ生まれ変わり続けている。開発に8年を要したとされるこのチェアは、パントンの実験精神とデザインの芸術性を世界に印象づけた名作である。
View more