Abstraction III – 抽 象 2023

2023.9.25.Mon - 9.30.Sat
12:30-19:30*
*9.30.Sat until 17:00

重岡 由起 高橋 璃 西山 貴倫

抽象表現は 20世紀初頭にヨーロッパで誕生し、 一般にはカンディンスキーが抽象絵画の創始者と言われており、その時期は1910年頃とされています。その後、抽象表現は、1940~1950年代にかけてアメリカで全盛を迎えます。“余計な要素を絵画からそぎ落とし必要で根本的な要素にまで還元することによりモダニズムが最終的な美術の形態になる”という当時、抽象表現主義を擁護した美術批評家のグリーンバーグの議論は美術界に大きな波紋を呼びました。
その偉大な絵画運動から半世紀あまりが経った今、“抽象の表現性には限界があり、既にその可能性は今までの作家によってほぼ試みつくされてしまった?”という言葉が囁かれ、現代日本のアートシーンをみても抽象絵画は影を潜める一方で具象表現がもてはやされ、物語性の強い作品やアニメーション風の作品が溢れています。本展では、このような昨今の日本のアートシーンの中で、改めて抽象という表現法の持つ意味を問い直し、究極的には、芸術とは何か絵画とは何かという根源的な意味を探求します。
具象全盛と呼ばれる中、あえて抽象表現を貫き通し、抽象表現のなかに新しい可能性を求めて制作を続ける作家を取り上げ弊画廊選抜による抽象作家(3名を予定)たちの多種多様な抽象表現スタイルの中に現代における抽象絵画の持つ意味と可能性を再考します。
本展を通じて、 評価が高かったアーティストには、翌年アートポイントでの完全企画展、プロデュース展及び海外展の出品候補の対象となります。

Abstract expression was born in the early 20th century in Europe, and Kandinsky is generally considered to be the founder of abstract painting, which is said to have occurred around 1910. Abstraction then reached its zenith in the United States during the 1940s and 1950s. Greenberg’s argument that “by stripping away the extraneous elements from painting and reducing it to the necessary and fundamental elements, modernism becomes the final art form” caused a stir in the art world, as he defended Abstract Expressionism at the time.
Now, a little more than half a century after that great painting movement, “Is there a limit to the expressiveness of abstraction, and has its potential already been largely attempted by previous artists?” The Japanese art scene today is full of narrative and animation-like works, while abstract paintings are lurking in the background, and figurative expression is much celebrated.
In this exhibition, we will re-examine the meaning of abstraction as a method of expression in the current Japanese art scene and ultimately explore the fundamental meaning of what art and painting are.
In the midst of the so-called “Figurative Age”, we will focus on the artists who have been pursuing new possibilities in abstract expression and rethink the meaning and possibility of abstract painting in the various styles of abstract expression of selected abstract artists. The artists who receive high praise through this exhibition will be considered for the following year’s full exhibition at ART POINT as well as other international exhibitions.


  • 重岡 由起

    重岡 由起

    2023 PrefaceⅠ/GALLERY ART POINT
    2022 POP POP POP in Amsterdam/LOSDOK GALLERY
    2022 Abstraction展/GALLERY ART POINT
    2021 個展/gallery そら
    2020 関西新象展〈表現者達〉/同時代ギャラリー
    2020 個展/gallery compliments
    2019 第62回新象展・大阪展/大阪市立美術館 (入選)
    2019 ジャパンあるてぃすと展/茶吉庵ギャラリー(徳治昭賞)

    私は文字の形に魅力を感じています。
    文字の造形がもつリズムと言葉のもつイメージで抽象的に描くことは、
    見る人に具体的にわからなくても感覚的に伝わるのではないかと考えています。
    文字は身近なモチーフであり人に何かを伝えるコミュニケーションツールのひとつです。
    絵画的、視覚的、感覚的なアプローチで表現することで、見る人の思考の展開を促したり、
    感覚に刺激を与えるような作品を創り出したいと思っています。

  • 高橋 璃

    高橋 璃

    抽象的なかたちは始まりと終わりの連続であり、無限の色彩の海を描くことは解放と回復であるとともに、循環と信じ、制作している。愛知県在住。

    2016年 
    初個展。以降グループ展など多数。

    2023年
    1月GALLERY ART POINT グループ展「Preface I」
    5月 Gallery White Cube Nagoya Japan 個展 「手のひらにすくった水」

  • 西山 貴倫

    西山 貴倫

    1984 鹿児島県産まれ・在住
    2007 崇城大学芸術学部洋画専攻卒業
    2014 livingカルチャー倶楽部
    画家が教える児童創作ART教室開講(2021まで)
    2018 おおすみ児童・幼児ART教室開講(志布志市)
    2021 アイラブ児童・幼児ART教室開講(姶良市)
    2022 SOJOART 鶴屋美術画廊

    主に『慈愛』・『時』をテーマとして時間をかけ制作しております。大理石の粉・シェル(牡蠣殻の粒)等を中心にマチエール(絵肌)形成に拘り、それらに寄り添うような深みのある筆致・色彩を軸とした表現を目指しております。

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