花影 -KAEI-

2022.1.31.Mon - 2.5.Sat
12:30-19:30*
*2.5.Sat until 17:00

ゼノビッチ美奈子 竹村 花菜 釣谷 梓 若山 彩子 隗 楠

” 花影 -KAEI – ”展は、弊画廊が注目する日本画家4名と工芸作家1名によるコラボレーション企画展となります。
本展のタイトル “花影” は、月の光によってできる花の影を表すやまと言葉です。このように、花や自然の美を多面的にとらえることばの存在には、古来より自然と寄り添いながら生きてきた日本人の自然観があらわれています。四季を通した自然のさまざまな変化を愛でながら、また、ときに脅威にもなる自然の大いなる力に逆らうのではなく寄り添い、共に生きていくという思想は、やがて日本で生み出される数多くの芸術作品や文学作品の根底にもなり、現代に至ってもその思想は生き続けているのではないでしょうか。
本展では、現代を生きるアーティストが日本の伝統的な技法や様式を用いて自然や花を表現した作品を紹介することで、現代の日本における自然観のあり方やその変化、また今後の可能性について展観します。


“ KAEI “ is a collaborative exhibition by four Japanese painters and a craft artist.
The title of this exhibition, “KAEI” is a “Yamato word ” expressing the shadow of a flower made of the light of the moon. In this way, the existence of words that capture the beauty of flowers and nature from multiple perspectives expresses the Japanese view of nature, which have lived in harmony with nature, since ancient time.
The idea of loving the various changes of nature throughout the four seasons and living together with, rather than against, the great power of nature is the basis of many works of art and literature in Japan.
This exhibition presents the works by contemporary artists who have used traditional Japanese techniques and styles to express nature and flowers. We can see how Japanese viewed the nature, how it has changed, and what the possibilities are for the future.


  • ゼノビッチ美奈子<br>Zienowicz Minako

    ゼノビッチ美奈子
    Zienowicz Minako

    武蔵野美術大学日本画科卒業
    ニューヨーク、Pratt Institute、絵画科大学院卒業
    文化庁海外芸術家派遣員

    リキテックスビエンナーレ (現リキテックスアートプライズ) 奨励賞受賞
    武蔵野美術大学卒業制作優秀賞受賞
    リキテックスビエンナーレ (現リキテックスアートプライズ) 入選
    SOHO ビエンナーレ展 (ニューヨーク)
    「一粒の米 」展、ギャラリーメタノイア、パリ。「Monte dei Fiori」を受賞

    スペインMONAT Gallery所属

    江戸時代以前の日本の絵画にあった写実/抽象の枠を超えた表現を目指しています。

  • 竹村 花菜<br>Kana Takemura

    竹村 花菜
    Kana Takemura

    2018年京都春季創画展入選(同’20〜21年)創画展 入選(同’19〜21年)個展「空気の層」成安造形大学ギャラリーキューブ/滋賀京都花鳥館賞
    優秀賞(同’19〜20年)
    2019年 成安造形大学卒業制作展佳作グループ展「贈りもの展」成安造形大学 芸術学部 芸術学科
    卒業石本正日本画大賞展入選2020年ギャラリーへ行こう2020数寄和(同’21)
    2021年筑波大学大学院 人間総合科学研究科 博士前期課程 芸術専攻修了

    私は、植物を中心に作品を描いています。交通手段や電子機器が発達した現代において、近くの移動でも車を使ったり、スマホを見ながら、またイヤホンで音楽を聞きながら歩いたり…そんな人を多く見かけるようになりました。
    それは同時に、身近にある植物という存在を見逃している様にも見えました。特別な何かではなく、日常生活の中で出会った草花たちを主役に、私の目に映り、心動かされた何かを込めて表現しています。

  • 釣谷梓<br>Azusa Tsuritani

    釣谷梓
    Azusa Tsuritani

    2015年京都精華大学芸術学部造形学科日本画コース卒業
    京都芸術祭国際交流総合展(同16年〜18年)
    2016年 改組新第3回日展 入選
       京都花鳥館奨学金 優秀賞(18年最優秀賞)
    2017年 第4回続新京都日本画新展(美術館「えき」KYOTO 同18年)
    2019年 全関西美術展 入選
    日本画二人展(ギャルリー石塀小路和田/京都)
    2021年 京都日本画新展2021(美術館「えき」KYOTO)
    新日春展 入選
    現在 京都日本画家協会会員
    主に植物を描いています。植物の繊細さや美しさと、自身の日々の想いや記憶を絵に表現したいと思っています。

  • 若山 彩子<br>Ayako Wakayama

    若山 彩子
    Ayako Wakayama

    1988年生まれ、東京出身。小学校〜中学校時代を米国で過ごし、この頃から油彩画を描き始める。2020年より日本画の制作を開始。
    2021年 上野の森美術館 日本の自然を描く展 入選

    instagram: @aya.waka.art

    一年中気候が変わらない、南米の赤道近くの街に2年間滞在したことがありました。それから日本に帰国したとき、日本で生活する人々が、人生の時間の経過を、ごく自然に季節の移り変わりによって感じ取り、記憶に刻み、表現しているのだということに、改めて新鮮な感覚を覚えました。
    季節の変化を感じ取るきっかけとして、気温や空気の質、匂い、空模様、そして花や木などの植物の変化があり、これらの記憶が人生における大きな変化や大切な思い出と紐づいていることがよくあります。

    私は花を描くとき、その花を包む空気感も表現することで、季節の記憶を呼び覚ますような作品にしたいと願っています。ひんやりとして澄んでいたり、寒空の中にも春の気配が感じられたり、やわらかい風が吹いていたり、そういった目に見えない感覚の記憶は写真にはなかなか写せませんが、絵なら表現できるような気がします。

    海外生活が長かった私にとって、日本の伝統的な技法を使って日本の自然を表現する営みは、自分自身のアイデンティティを掴もうとするプロセスでもあるのかもしれません。

  • 隗 楠<br>Nan WEI

    隗 楠
    Nan WEI

    1994年 中国北京に生まれ
    2016年 北京工業大学 芸術デザイン学部 装飾芸術デザインコース卒業
    2017年
    第56回日本クラフト展 入選(同‘19)
    第67回佐賀県美術展覧会佐賀銀行  文化財団賞
    2018年
    第57回日本クラフト展 学生賞
    第1回日本新工芸学生選抜展 入選
    2019年
    佐賀大学大学院地域デザイン研究科 地域デザイン専攻修了
    京都市立芸術大学大学院美術研究科 漆工領域 博士後期入学
    あいづまちなかアートプロジェクト  (会津・漆の芸術祭) 出品(同‘20)
    2020年
    第59回日本クラフト展 奨励賞
    第12回国際漆展・石川2020 入選
    個展「漆展 ー夢の道のりー」  京都市立芸術大学大ギャラリー
    2021年 Collect 2021 ,international art fair for contemporary craft and design(工芸アートフェア Collect2021出展)
            
    グループ展「New Wave」ギャラリーSOIL(香港)
       
    二人展「隗楠・賀蘭 漆二人展」 ギャラリーアーティスロング
    池袋アートギャザリング公募展「IAG AWARDS 2021」  入選
    「第21回学生限定立体アートコンペティションAAC2021」 最優秀賞
    個展 「隗楠展-漆・美の在り方」 ギャラリーマロニエ

    私は、漆を用いて素材の伸縮性を生かした造形研究を行っています。
    伸縮性がある素材の中、皮革とストレッチ素材を中心とし、「素材の変形」を利用した制作を展開しています。
    日本と中国に見られるこれまでの漆皮作品からは、変形は欠点として扱われ、木製素地の発達により漆皮技法は徐々に衰退した。
    私は皮革素材の制作段階での思わぬ変形(狂い)を利用することで、変形という本来かたち作りの失敗と思われる現象を素材の作り出す自然の特性として生かしています。
    またストレッチ素材の伸縮性も利用することで、かつて正倉院御物など歴史の中に存在していた漆皮技法と奈良時代の仏像などに見られる乾漆技法を再興し、現代におけるこれらの新たな美術作品としての在り方と漆工芸において新しい可能性を見つけていきたい。

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