禁色 2021 - Forbidden Colour -

2021.10.18.Mon-10.23.Sat
12:30-19:30*
*10.23.Sat until 17:00

上村 光 楠 沈 瀬口 真梨奈 玉岡 莉子 通木 菜々絵
戸田 淳也 波賀野 文子 古木 園子 ムラオカユキノ

“禁色 – Forbidden Colour -“展では、弊画廊が注目する日本画家8名(平面作家)と工芸作家(立体作家1名)によるコラボレーション企画による展示となります。
本展のタイトル、”禁色”とは、日本古来の律令制において、位によって着る衣服の色(袍の色)が決められ、他の人は着ることが許されなかった色のことを言います。青、赤、黄丹(きあか)、梔子(くちなし)、深紫(こきむらさき)、深緋(こきあけ)、深蘇芳(こきすおう)の七色、及び文様を織りだした織物は禁色の対象で、天皇、皇室以外の使用を禁じられていました。
このように古代より日本では色が重視され、色により位を表し、またその色の使い方も非常に繊細であり、その識別も細かく分類し名付けられ、ここに日本人独自の美意識と相まった色彩感覚をみることができます。この日本人独自の視覚と色彩感覚は、「日本画」や「工芸」といった伝統芸術に今も受け継がれています。
本展では、日本古来から伝わるその視覚と色彩感覚の上に育てられ、熟成発展した「日本画」や「工芸」といった伝統芸術の世界で美を追求する9名のアーティストを紹介し日本の伝統工芸の次世代の可能性と方向性を展観します。


The “Forbidden Color” exhibition is a collaboration project intoroducing 8 Japanese-style painters and 1 craft artists.
The title of this exhibition, “Forbidden Colours” refers to the colours of clothing that were not allowed to be worn by other people under the ancient Japanese decree system. Seven colours of blue, red, yellow-tan (KIAKA), mustard yellow (KUCHINASHI), deep purple (KOIMURASAKI), deep scarlet (KOKIAKE), burgundy (KOKISUOU), and woven fabrics with patterns are prohibited. These textiles were strictly used only for the emperor and the imperial family.
Since then, colours have been emphasized in Japanese history and the social hierarchy was represented by colors. The usage of the colours is very delicate and this unique Japanese sense of vision and color is still inherited in traditional arts such as “Japanese painting” and “crafts”.
This exhibition introduces 9 artists who pursue beauty in the world of traditional arts that have been nurtured and developed based on their visual and colour sense that have been passed down since ancient Japan. We will exhibit the possibilities and directions of the next generation of Japanese traditional crafts.


  • 上村 光

    上村 光

    1993年 三重県生まれ

    2015年 京都精華大学 芸術学部 造形学科 日本画 卒業
    2017年 京都精華大学大学院 芸術研究科 博士前期課程 日本画 修了

    2017年 グループ展 COCO (京都/アートギャラリー北野/同2016年)
      京都花鳥館賞 優秀賞 (京都/京都花鳥館)
    京展 入選 (京都/京都市美術館/同2014年)
    みえ県展 入選 (三重/三重県文化会館)
    2018年 ハルノ×上村光 コラボ展 blue moon blue (三重/Jubilee Tea&Bakes)
    2019年 グループ展 第3回草創 (京都/アートギャラリー北野/同2017年)
         個展 Time marches on. (京都/アートギャラリー北野)
    2020年 個展 さざ波の日記 (三重/ARToba)
    2021年 グループ展 Are de aco「絵のある生活」vol.9 (東京/UPSTAIRS GALLERY)
    アートフェア FOCUS ON COLOUR OF LIFE London (イギリス/FOLD Gallery)

    自然物をモチーフに、岩絵具や水干絵具を用いて風景画や海景画を描いています。
    生まれも育ちも港町です。自宅の裏には山があり、たくさんの緑に囲まれて暮らしています。
    水面に光が反射してきらきらと瞬くのを、さざ波に耳を傾けながら眺めるのが好きです。
    木々が風にゆれる音を聞きながら山を歩くのが好きです。
    美しい自然をただそのまま描くのではなく、それらの自然に触れた時に感じた印象や気持ちを色彩で表現することを心がけています。
    私の作品を通して、自然の美しさを感じ取っていただけたら幸いです。

  • 楠 沈

    楠 沈

    2019年 グループ展 「京都市立芸術大学留学生展第29回」@KCUA(京都)
    学内展「京都市立芸術大学製作展2019」
    2020年 グループ展 「京都市立芸術大学留学生展第30回」@KCUA(京都)
    学内展「京都市立芸術大学製作展2020」
    2021年 グループ展 「京都市立芸術大学留学生展第31回」@KCUA(京都)
    学内展「京都市立芸術大学製作展2021」
    グループ展「同時代展‒創造力との出逢い‒」 同時代ギャラリー(京都)
    グループ展「禁色‒Forbidden Colour‒」GALLERY ART POINT

    Statement
    木をいつもモチーフとして描かれているけれども、木自体より木を受容される空間
    を表すことによる「開かれた絵」に関心している。木の輪郭はごく空間の一部的なもの
    にとどめられている。それで、木の輪郭が表れたり消えたりすることによって、よりもっ
    と拡散できる空間を求める。そして、木と空間の境が消えていく感覚や、消えることに
    よって際立ってくるものがあるという感覚が重視している。木の実体は消えていくかも
    しれないが、中に隠れていた線又は木のイメージは浮き上がってくるように表現した
    い。
    私にとって、絵具で絵を描くことは言葉で詩を書くことと同じだと思う。韻字の遊び
    や自由な詩行を通し、言葉を閉じ込めている固定的な型から逸脱させ、イメージの境
    界を超えて異なる事物の結びつくことが可能になっていく。「開かれた詩」はこんなも
    ので、「開かれた絵」もそうだろう。

  • 瀬口 真梨奈

    瀬口 真梨奈

    ●学歴
    2017年 九州産業大学 芸術学部 芸術表現学科 絵画専攻(日本画) 入学
    2021年 九州産業大学 芸術学部 芸術表現学科 絵画専攻(日本画) 卒業

    ●グループ展
    2018年 「第4回石本正日本画大賞展」 浜田市立石生美術館(島根)
    2020年 「Inscape Ⅳ-うちなる眺め-」GALLERY ART POINT (東京)
    2021年 「1080<九州産業大学 日本画在学生+展>」 UNPEL GALLERY(東京)

    ●受賞歴
    2018年 第4回石本正日本画大賞展 入選
    2019年 第51回福岡市美術展    奨励賞

    Statement
    幼い頃、魔法少女に憧れていた私は、アニメなどで表現される変身シーンを引用した自画像を描いています。私は今年で新社会人となり、自分を取り巻く環境が大きく変化しました。元々性格上、物事を、辛いこと・苦しいことと捉えてしまうことが多く、そんな中で何かに羨望しながら自分が何をしたいか、どうなりたいかにひたすら頭を悩ませています。
    魔法少女に憧れていた私は、今でも何者かになりたいと思い続けています。周囲と自分とのギャップを感じながら、そのストレスと奮闘する私という存在について考え、さらには、その中で藻掻きながらも変化しようとする自分自身の姿を、変身シーンになぞらえて描いています。

  • 玉岡 莉子

    玉岡 莉子

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  • 通木 菜々絵

    通木 菜々絵

    Profile

    1997年 東京都出身

    2019年
    三人展『風薫る展』(Gallery Cafe 3/高円寺)
    グループ展『午睡花展』(Alt_Medium/高田馬場)

    2020年
    多摩美術大学 校友会奨学金
    多摩美術大学 創立80周年記念奨学金
    多摩美術大学 特別優秀顕彰奨学金

    2021 年
    第44回 東京五美術大学連合卒業・修了制作展 (国立新美術館/六本木)
    個展『通木菜々絵 個展 ~until it withers~』(銀座画廊 美の起原/銀座)
    多摩美術大学 美術学部 絵画学科日本画専攻卒業
    多摩美術大学 大学院美術研究科 博士前期課程 絵画専攻日本画研究領域入学
    グループ展『羅針盤selection hope 2021』(アートスペース羅針盤/京橋)
    第23回 雪梁舎フィレンツェ賞展 入選(東京都美術館/東京都・雪梁舎美術館/新潟県)
    個展『通木菜々絵 個展 couture 』(Gallery Cafe 3/高円寺)
    公募展『学生選抜展2021』(ギャラリー美の舎/東京都)
    神山財団芸術支援プログラム 第8期奨学生

    Statement
    以前からモチーフとしてきた花と、新しく取り入れる刺繍から着想を得た作品を制作しました。
    蕾から花が咲き、満開に咲いた後にだんだんと枯れ、美しく散っていく姿は、人の一生と同じもののように思います。 人は様々な経験をしながらだんだんと歳を取り、命絶えていきます。歳を重ねた時にはシワやしみができたりしますが、私はそれも美しい姿だと考えます。
    これまで花を通して時の流れや生きるものの強さ、生き物にしか見出すことのできない美しさをを表現してきました。
    今回展示する作品では、以前から趣味として行ってきた刺繍の“人の手で紡いでいくもの”という点に、花から感じる“人が紡いできた時間”と通じる点を見出し、花と刺繍から得られるイメージを融合させた作品を描きました。

  • 戸田 淳也

    戸田 淳也

    Profile
    2009年 日展 入選(以後改組と合わせて6回入選、18年特選受賞、19年無鑑査出品)
    2011年 日春展 入選(以後新日春展と合わせて6回入選)
    2015年 第21回 松伯美術館 花鳥画展 入選
    第7回 前田青邨記念大賞展 入選
    第26回 臥龍桜日本画大賞展 入選(同18年)
    第3回 小泉淳作記念 鎌倉芸術祭日本画公募展 入選
    グループ展
    2019年  −目で見る名曲集−GORO NOGUCHI GOLDEN HIT PARADE
    美濃和紙の里会館
    2020年  Tailwind展 名古屋栄三越 特選画廊 
    2021年  ミニアート展 Gallery2511
    京都大丸 日本画三人展 大丸京都店6階 アートサロンESPACE KYOTO
    その他
    2012年 伏見稲荷大社本宮祭行灯画献画(以後毎年)
    2016年  京都日本画家協会第4期展出品(同21年第8期展に出品)
    2019年  同志社大学にて日本画家の石田翔太と『理系のための美術講座』を共同講演
    野村久之先生講演会『ケラ美術について』を企画、運営
    2021年 第3回安曇野涼風扇子展出品 大賞受賞

    Statement
    私は女性や動物を主に描いているが、どこの誰、もしくは何科のなんという動物かということには関心がない。題材とした対象から、自分の感じたものが描ければ良いと思っている。題材となるものはその時々で関わりのあるものが選ばれる。しかし題材はあくまで制作のきっかけに過ぎず、どんなものを描いている時でも、対象の奥に潜む何か、あえて言葉にすれば崇高さのようなものを表現したいと思っている。

    artsandphil.jp
    本画関連書籍の執筆
    Instagram:jun09121985

  • 波賀野 文子

    波賀野 文子

    1991 神奈川県横浜市生まれ
    2013 女子美術大学 芸術学部絵画学科日本画専攻 卒業
    2018 京都精華大学大学院 博士前期課程芸術研究科日本画領域 修了
    現在 京都精華大学大学院 博士後期課程芸術研究科芸術領域 在籍

    Exhibitions
    2015
    「松濤美術館公募展」 入選
    「第79回新制作展」 入選

    2016
    「第2回石本正日本画大賞展」 入選(ʻ17)

    2017
    「波賀野文子 オオサンショウウオの世界展」 (アートギャラリー北野、京都)
    「COCO 京都精華大学大学院日本画展」(ʻ18、ʼ20、ʼ21) (アートギャラリー北野、京都)
    「京都精華大学大学院研究科展」 (京都市美術館別館、京都)
    「学生作品展示」(ホテルグランヴィア京都)

    2018
    「京都精華大学大学院修了制作展」 (ギャラリーフロール、京都)
    「京都春季創画展」 初入選(ʻ19、ʼ20、ʼ21)
    「波賀野文子 展 たゆたうオオサンショウウオ」 (アートギャラリー北野、京都)
    「デザインフェスタvol.48 Art Blend」 (東京ビックサイト、東京)

    2019
    「波賀野文子 展 オオサンショウウオと めぐる季節」 (Gallery Daimon、京都)
    「ART BLEND展3」 (デザインフェスタギャラリー原宿、東京)
    「第4回京都学生アートオークション」 作品出品

    2020
    「50人の日本画サムホール展‒希望のひかり‒ 」(ギャラリー恵風、京都)
    「冬の藝術展2020」 (みなとみらいギャラリーB、神奈川)

    2021
    「第11回 贈りもの展」 (ギャラリー恵風、京都)
    「–かさね– 波賀野文子・林千草 二人展」 (アートギャラリー北野、京都)

    Awards
    2018
    「京都花鳥館賞2018」 優秀賞(ʼ20 入選)

    2020
    新規グッズ手拭いデザインに原画採用 (日本サンショウウオセンター、三重)

    オオサンショウウオを中心とした両生類、爬虫類をテーマに、
    生きものの力強さ、美しさを日本画で表現できるよう、制作を続けています。

  • 古木 園子

    古木 園子

    2020年多摩美術大学 大学院美術研究科 絵画専攻日本画領域 修了

    2015年 &展 キチジョウジギャラリー
    2015年 五美術大学交流展 アジア創造美術展  賞 武蔵野美術大学地下ギャラリー
    2016年 アジア創造美術展 奨励賞 国立新美術館
    2016年 る展 アートスペースユーメリアβ
    2018年 二人展宿り木 ギャラリー青羅
    2018年 五美大展 国立新美術館
    2019年 #DCUMENT 佐藤美術館
    2020年 五美術大学 連合卒業 修了制作展 国立新美術館

    コメント
    日々なんとか生きていく中で自分を知っていくような気がするけれど、ふとした瞬間に自分がイメージする自分なんていないことに気付く。
    というより自分は周りに起きる身体的刺激、心理的刺激、環境的刺激などありとあらゆる刺激によって絶え間なく変わり続けるものなのだから、心も身体も、その人を取り巻く雰囲気も実は同じ像を結ぶことなんて無いのだ。
    常に完全には一致することのない身体と意識のズレを皮膚を通じて作品に起こそうとしている。

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